さて、4月が始まりましたね。
突然ですが僕、今日と明日の2日間。
soccaオープンの後初めて連休を取ることにしました。
「え？それが何か？」
そう思った方も多いと思いますが、これにはちょっと深い意味がありまして。
「連休が取れない程ブラックな業界なんかい！」
いやいや、そういう事ではございません。
昨年の8月にオープンしたsocca。
前にも書きましたが、こちらの店舗に関しては社長に「任せる」と本気で全てを一任させて頂きまして。
内装、店舗名、コンセプト、価格設定と本当の意味で全てを任せて頂きました。
あの、言葉は悪いですが「お金だけ出してもらって独立した」といった心境だったんですよね。
もちろん限られた予算の中で動いていたので、内装にも変更に変更を重ねて予算内に合わせてみたり、設備、材料なんかも「え！？デジパーのロッドくそ高けぇ！」とか意外な出費に驚きましたね。
ただその中でもお金はかかるけど譲れない部分もあったりして、オープン前からすでに「独立ってきちぃ〜」とネガティブシンキング全開でありました。
そしてオープン後、更に不安に駆られる毎日がスタート。
売上の事が気になってしょうがないんですよね。
いくら売上があろうと不安なんですよ。
お店に出てないと不安になるので、無心で働いてましたね。
そして、10月に本谷さんというロザン宇治原似の強力なスタイリストと、12月に岩瀬さんというオーストラリアに住んでた英語ペラペーラのパートさんが加わり、僕が理想としていた「社員スタイリスト3人、パートアシスタント2人」という理想郷が完成。
いや、Maxスタッフ5名とは考えていましたが、こんなにもうまい具合にパートアシスタントが2人揃うとは思ってもみませんでした。
フルメンバーが揃った事で、今までにはなかったある状況が訪れます。
そう「自分がいなくても売上が立つ」という事です。
これって本当にすごい事でして。
普通にバリバリのプレイヤーだった時は自分の売上を追うことばかり考えていましたが、今ではお店の売上、スタッフの売上、そして組織全体の売上を今まで以上に考えるようになりました。
そしてついに今日、オープン8ヶ月にしてようやく僕は【2連休】というとてつもなく長い休みを取る決意をしたのです。
これまでは「休みなんか取ってる場合じゃねぇー！」という超絶ブラック思考でしたが、やっと今「たまにはスタッフに任せて少し休もう」という気持ちが芽生えた訳です。
（あ、もちろんスタッフには完全に週休2日取ってもらってますよ。有給もちゃんととるスーパーホワイト企業です）
と、お店を本当の意味で任され、ほぼ独立したような状況になりわかった事は「とにかく経営って大変だなぁ〜」という事です。
多分普通に会社の作った新店舗をただただ任せれただけであれば、なんの迷いもなく僕は休んでいたでしょう。
家賃、人件費、材料費、借り入れ返済、社会保険料、光熱費、雑費・・・おそらく普通に働いていたらこんな事まで考える事はなかったので。
いや本当貴重な経験をさせて頂いているなぁ〜といった感じです。
大きな船
「独立しないんですか？」
と（めちゃくちゃ）お客様に聞かれますが、答えは一つです。
「しません」ね。
してもいいかな〜と思った時はあったのですが、考えが変わりました。
僕の大きな目標は「一般企業と同じレベルの組織」をつくる事です。
社長も20年前から言っていますが「美容業界は遅れてる」
そう、美容室って中々遅れているんですよ。
給与面、福利厚生面は近年整って参りましたが、僕が一番気になっているのは【終身雇用】に関してですね。
いや、これに関しては、まだ周りの美容室で実現してるところがないので未知の世界なんですよね。
普通に雇われてて定年まで働いたって人と会ったことあります？
僕は未だ出会った事はありませんね。
でも一般企業ってそれが普通じゃないですか。
ほとんどの方は60歳まで働いて定年退職するじゃないですか。
美容室もそうであったらいいなぁ〜って僕は思うんですけどね。
毎年新卒を取り、中堅がガンガン力をつけて、僕達上の人達が情勢を整える。
そして歳をとるに連れて役職がつき、収入も上がっていき、退職金が貰える。
と、これが僕の考える【一般企業と同レベル】です。
これを実現する為には大きな船が必要です。
小さな船であれば小回りが効くので、危険を回避できますが、大きな船ではそうはいきません。
時間はかかりますが、大きな船でないと【遠く】にはいけませんからね。
僕はまだ見たことのない【遠い所】へ行きたいので、信頼できる仲間を増やし、みんなが安心して働けるそんな強い船（職場）を作っていきたいですね。
とまあ、連休を取るといった当たり前の話からだいぶ大きく脱線しましたが、今の気持ちはこんな感じです。
昭和世代、まだまだ頑張りたいと思います。
