黒染めして“緑“になってしまったことはありませんか?
実は僕も学生の時に経験があるのですが。
ブリーチしたあとに市販のカラー剤で黒染めをしたところ“緑“になってしまう現象が起こります。
美容師になった今、当然原因はわかるのですが、当時は「黒染めって書いてあんじゃん!」とぶつけようのない怒りを覚えたものです。
ブリーチ後の黒染め、または髪色を落ち着かせるのに大事なのは【ブラウン量】
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自然な髪色にトーンダウンするには、ブラウンの量の調節がとても大事になってきます。
このブラウンを混ぜないと緑や青といったえげつない色になる可能性があります。
今回は【金髪→自然なアッシュ】にするケースをご紹介。
染める前はこんな感じ。
アッシュにしたいからといって、そのままバリバリのアッシュをいれると間違いなく緑になるかと思います。
それではアッシュにどれくらいの比率でブラウンを足すか?
多すぎるとただの茶色だし、少なすぎると緑になります。
僕の場合、ハイトーンを自然にトーンダウンする場合【グレイカラー】を使うことがほとんどです。
グレイカラーとはいわゆる白髪染めです。
グレイカラーはもともとブラウンを配合しているケースが多く、自然にトーンダウンするにはかなり使えるアイテムとなります。
今回は9レベル狙いなので、
7レベルのアッシュと、7レベルのアッシュ系グレイカラーを【1 : 1】でミックスします。
そして染め上がりがこちら。
かなり自然に仕上がりました。
いい感じです。
この辺の微妙な明るさへのトーンダウンは市販のカラー剤でやろうとするとかなり難しいので、美容室で染めることをお勧めします。
あの箱の色通りするには【染める前の状態】が重要になってなってきますので。
そもそも市販の黒染めと美容室の黒染め何が違うのか?
「黒く染めるだけだから市販も美容室も一緒でしょ!」
そう思っている方も多いと思うのですが、これは大きな間違いです。
まず、市販の黒染めは【絶対に失敗しないようにできている】という事。
「え?じゃあいいじゃん」
と思うかもしれませんが、失敗しないという事は【染料が相当濃く入っている】という事でもあります。
この2つの事実が引き起こす市販のカラー剤のデメリットが3つあります。
市販のカラー剤デメリット①【カラーチェンジができない】
色が濃すぎる為、その後また明るくしたい時にブリーチを使用しないとカラーチェンジが難しくなります。
不自然なまでに黒くなった髪の毛は、毎日を憂鬱にすること間違いなしです。
一度不自然な黒髪になってしまうともう後戻りはできません。
ご注意下さいませ。
市販のカラー剤デメリット②【髪の毛に負担がかかる】
簡単にいうとダメージがかかるという事ですね。
先ほど【失敗しないようにできている】とお伝えしましたが、どんな状態からでもシッカリ染まるようにかなり濃い(強い)濃度のカラー処方となっております。
特に気を付けて頂きたいのは、パーマ(ストレートパーマや縮毛矯正も含む)をされている方ですね。
縮毛矯正×市販の黒染めのコンボはかなり危険です。
このコンボでチリチリになってしまった方をたくさん見てきたので。
どうしてもという方は美容師さんにご相談するのを強くお勧めします。
市販のカラー剤デメリット③【染めムラができてしまう】
市販のカラー剤の場合、自分で染めることになりますので、どうしても染まっているところと、染まっていないところが出来てしまいます。
この染めムラがあると、次回のカラーをする際に大きな弊害になってしまうので要注意です。
では美容室で染めた黒染めをご紹介。
黒染めオーダーでも多い、グラデーションカラーからの黒染めを例にご紹介致します。
こちらが染める前。
根元は地毛の黒、中間は程々に茶色く、毛先はグラデーションで金髪という状態です。
日本人の地毛の黒髪は大体5〜6レベルです。
この明るさで自然な黒染めをしていきます。
使ったのはこちらのカラー剤。
この二色を混ぜます。
この配合で緑味も赤味も出さない自然な髪色を実現します。
そしてたっぷりと塗布。
こちらも塗りムラがないように。
これぞプロの技ですね。
そして完成したのがこちら。
どうでしょう?
自然すぎますよね。
これで頭髪検査も一発OK間違いなしです。
もうひとつ例を。
かなりのハイトーンです。
おそらく市販の黒染めで染めるのはかなり困難ではないかと。
少しでも付けムラがあろうものなら一発アウトです。
美容室で染める自然な黒染め本領発揮です。
完成したのがこちら。
自然ですね〜。
透明感もあるので、重く見えないのもいいですね。
いかがでしたか?
市販のカラー剤は安く買えるというメリットはありますが、その分デメリットが多いのも事実です。
黒染めをする前に、今後どうするのか?をしっかりと考えるのが重要かと思います。
そして迷ったら美容師さんに相談するのが一番ですね。
僕も長い事美容師をしていますが、黒染めで失敗した事例を沢山見てきているので。
一人でも多くの黒染め失敗談を救えることを願っております。
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黒染めはしたくないけど暗くしたいという方にオススメの記事。
髪色に迷ったらとりあえず読みたい記事。