3.11・・・あれから10年。
被災されました皆様には心よりお見舞い申し上げます。
当時僕はいつも通り仕事の最中でした。
そして、突然下から突き上げるような衝撃。
体験したことのない凄まじい揺れになす術もなく、お客様を連れ外に避難することしか出来ませんでした。
その後しばらくは「当たり前が当たり前じゃなくなった日々」を過ごしました。
現実から目を背けたくなるような毎日に「何か僕達にできることはないか?」と自問自答した時、僕達が出した答えは「自分にできる事を全うする事」でした。
水もでない、電気も使えない状況でした。
それでもご来店されるお客様もいらっしゃって、あの時はこちらもなんだかホッとした記憶があります。
仕事ができる幸せを、心の底から感じたのは10年前のあの時が初めてかもしれません.
あれから10年。
現在、コロナ禍の状況の中あの時と似た「当たり前じゃない日々」がまた訪れています。
しかしながら、どんな時でも僕にできることは「髪を切る事」しかありません。
53万人いると言われている美容師の中の、ちっぽけな1人ではありますが、微力ながら美容を通じて社会に貢献できる力になれば嬉しいですね。
毎年3月11日を迎える度に【当たり前のありがたさ】を再確認すると共に、自分がするべき事、つまりは美容師としての使命を全うする事を心に強く誓いたいと思います。
大変な状況は続きますが、働ける事に感謝し、日々過ごしていきたいと思います。